第二回・秩父行~MISSION: 豚みそ丼を賞味せよ!
花火ロスによる傷心が一向に癒えぬ私は、せっかくの休日もこれといってすることが思い浮かばず、のんべんだらりと過ごしておりました。
が、そうは言っても家でじっとはしていられないのが私の性分でして、とにかく自転車に乗ってどこまでも行ってみようじゃないか、と自らを奮い立たせたのであります。
今回は、以前も行ったことのある秩父方面に向かうことにしました。
そしてそのお題は、「秩父名物・豚みそ丼を食せよ!」です。
前回は時間切れで食べられませんでしたからね。さて、どんな大冒険が待ち受けているのでしょう。
というわけで出発。
例によってスタートは高麗川駅から。11時スタートなので、前回より1時間前倒しに成功しました。
私にしては頑張ったほうですが、目指すお店のオーダーストップは14:30頃と見ていますので、あまりノンビリはしていられません。
国道299号を10kmほど進んだところで、一休みして高麗川に下りてみました。
川底を這うカニの姿が見えそうなほど清らかで冷たい、とても美しい流れです。
さあ、第1の関門、吾野トンネルにやってきました。
前回はなんとか漕いで進むことができましたが、今回はなんだかふらついてしまって怖くなり、結局自転車を押して進みました。
で、怖い思いをしながらトンネルを抜けたところ、さっきまで私の前を走っていて、トンネルには入らずに横道に進んでいったおっちゃんのママチャリが、私の前をスイスイ横切っていくのを目にしました。
え?俺トンネル通って最短距離走ってきたんちゃうんけ!?
後で調べてみたところ、どうやら吾野トンネルの迂回路は、距離こそトンネルの3倍近くありますが、ほとんど勾配もなく楽に進める道だったようです。
無理して怖い思いをして、わざわざトンネルに入り込む必要なんかなかったんですね…
やはり、地元民にはかないません。
気を取り直して先に進みます。
ちょうど1時間ほど走ったところで、前回も利用した売店前で小休止。
コスモスが咲いているのをみると、ああもう秋なんだなあという感じがします。
正丸駅に到着。
この日はほとんど曇りではありましたが、時々顔を覗かせる太陽の光はやはりまだまだ熱く、ここまでで汗だくになってしまいましたので、持参したマグボトルのお茶だけではこころもとなく感じたため、自販機でスポーツドリンクを補給いたしました。
前回怒鳴られた正丸トンネルです。
もちろん、今回は迷わず峠越えの道に進みますよ。
さて、しばらく登ってみましたところ、前回はなんとか漕いで登れた、と記憶していたこの坂道ですが、今回はどうも消耗が激しく、早々にヘバってしまいました。
結局、山道の3分の1くらいは押して進むことを余儀なくされました。
安西先生、すいません。
ヒイコラいいながら、なんとか正丸峠に到着。
さあ、ここからはお楽しみの下り坂です。とにかく緩くて長い下り坂を延々と走っていけるのがこの道の楽しいところ。見通しも悪くないので、スイスイ走る爽快感は最高。
ついつい笑みが漏れてしまいます。苦労した甲斐がありました。
あっというまに芦ヶ久保の道の駅へ。ここでちょうど14:00です。
目指す秩父の豚丼のお店まであと30分で着かなくてはいけません。
のんびり休憩をする間もなく、先を急ぎます。
ここを曲がると羊山公園です。今年はいろいろと都合が悪くて芝桜を見に行けませんでした。来年こそは是非来たいですね。もちろん自転車で!
そして14:30、なんとか予定の時間にお店に到着することができました。
ここは秩父名物・豚みそ丼の元祖といわれる老舗、「野さか」です。まずはオリジナルから食してみなくてはなりませんね。
遅い時間ではありましたが、駐車場は満杯、店先の記名簿に名前を書いて順番待ちです。さすがに人気店だけありますね。
そして、席に通されてしばらく待つと、本日のメインがやってまいりました。
これが豚みそ丼です!じゅるる!
どんぶりの蓋をあけると炭の香ばしい匂いがフワッと漂い、食欲をそそります。
脂っこいもの食べられるかな、とちょっと心配でしたが、味噌に漬け込まれた豚はまったく臭みもなく、香ばしい味わいでゴハンがススム君です。
こりゃ、旨ぇ!
疲れた身体にエネルギーを吹き込むような力強さとまろやかさ。これは是非カミさんにも食わせてあげたいですねぇ。
というわけでちょっと危ういところでしたが、本日のミッションは無事コンプリートいたしました。
帰りはまた長瀞方面を廻って、東上線寄居駅までいくこととします。
途中、西武秩父駅に寄ってみました。駅に隣接した仲見世風の商店街が賑やかで、休日にはいつも太鼓などの出し物をやっているのです。
が、お目当ての仲見世はなんと工事中。
仮設店舗で細々と特産品を売っているだけでした。これは残念…
しょうがないので先を進みます。
秩父市街にはこのようなナンバリングされたオブジェがあちこちに建っています。
これを順番どおりにたどっていくと、知らず知らずに秩父の町をマスターできるというよくできたシステムです。まだチャレンジしたことはありませんが。
さらに進むと、ちょっと横道にそれたところにとても立派なお堂が見えたので寄り道してみました。
お堂は明治に建てられたもので、さほど古いものではありませんが、軒下の彫刻は実に見事です。
長瀞に向かう途中、気になる看板がありました。
ダンス喫茶ですかぁ…
今はもう営業していないようなんですが、在りし日はここで夜な夜などんないかがわしい営みがおこなわれていたのだろうと妄想が膨らみます。
長瀞の上流にある親鼻橋から川を眺めます。
翡翠色のとろりとした流れに引き込まれそうです。
そして長瀞に到着。
今回は岩畳見物にはいかず、大鳥居をくぐって宝登山の参道をえっちらおっちら登っていくことにします。
長瀞名物といえば、天然氷のカキ氷で有名な阿佐美冷蔵ですね。
休日になるといつも行列の出来るお店ですが、さすがに閉店まぎわなので空いているようでした。
で、そこはパスして今回むかったのはこちら。
参道脇の丘の上に立つこじゃれたカフェ、ギャラリー喫茶やましたです。以前から気にはなっていたのですが、入るのは初めてです。
やはりこれを賞味せずんばあらずですね。舌の上でフワッととろける上品な氷は、冷たいのになぜか全然キンキンしません。濃厚な抹茶とあんこのとりあわせも最高です。
じゅるる!
今回はめずらしくグルメな旅となりました。
秩父線・波久礼駅のそばにはこれも豚丼で有名な焼肉店、たてがみがあります。
以前ハイキングでこのあたりを通りかかったときに気になってお店です。
またの機会に食べてみることにしましょう。
さて、寄居までの国道140号線・通称彩甲斐街道は、歩道もろくになく草ぼうぼうの脇道を苦労して進まされる厳しい道のりです。
道に伸びた草の葉っぱが右手にビシィッ!と当たったと思ったら。
ぎぃやぁぁあああ~~。。。キモい!
軍手にタネをびっしりと産みつけられてしまいました。
細かい毛でしっかりと生地に張り付き、取るのにえらい難儀しました。
やれやれ。。。
そんなこんなと色々苦労してようやく終着点の寄居駅についたころには、もう日もとっぷり暮れていました。
2回目なので前回よりは楽に走れるかな、と思っていたのですが、やはり暑いせいでしょうか、もう疲れてぐったりしてしまいました。
まるで成長していません。。。
■本日の走行記録
・走行距離 73.6km
・走行時間 4時間06分
・最高速度 46.2km/h
・平均速度 17.9km/h
・累積走行距離 2735.8km