東京夢舞いポタリング~下町を疾走する、私は一人ぽっちのウサギ
待ちに待った10月9日がやってまいりました。
この日は、6月にエントリしていた一大イベント、「東京夢舞いポタリング」の日です。
夏が過ぎ、もう花火も終わってしまい、すっかり自転車への情熱を失ってしまった私に再び活力を注入するにうってつけのお祭りです。
当日はかなり早起きして現地集合しなくてはならないので、鴻巣花火から帰ってきてすぐにポタリングの装備を整え、準備万端で床につきました。
さて、輪行で有楽町線・豊洲駅に到着してみますと、空はあいにくの曇り、というか雨もポツポツ降ってくる怪しいお天気。しかも、雲の流れが早く、まさに嵐の前触れの予感。こ、これは大丈夫なんだろうか。。。
集合場所の東京臨海広域防災公園に到着したころには、かなり雨も本降りになってきて、来場者たちは狭いテントで雨を凌いだり、傘を差しながら冷たい風に身を震わせる有様です。
主催者の挨拶もびしょぬれになりながら。大変です。
私も受付を済ませたあと、参加賞のイベントTシャツを受け取って手早く着替えます。しかし雨風が激しく、何をするにもびしょ濡れでなんだかだんだん嫌気がさしてきました。
何しろだだっ広い広場で雨を凌ぐものが何もないところで皆吹きっさらしなのです。
スタートは与えられたゼッケンごとに小グループを作って順次出発、ということになっていたのですが、出発までの小一時間、もはや土砂降りに横殴りの激しい嵐の様相を呈してきましたので、耐え切れず会場を抜け出して隣のビルの軒下へ避難。
もう、自分のグループがいつ出発するのかもよくわかりませんし、今出ろといわれても到底無理でしょ、という状態になってきました。
とはいえ午後にはこの雨風も止むとの予報。私は無理してこの嵐を押してポタリングするのはあきらめ、とっとと国際展示場駅前のマクドナルドでモーニングをいただくことにしました。
なんでしょう、このやる気のなさ。。。
さて、さんざん時間を潰しまして、出発予定時間を2時間も過ぎた11時頃、ようやく雨も上がってまいりましたので、あらためて出発することといたします。
会場に戻ってみますと、スタッフさんがなにやら作業をしているほか、当然ながら参加者らしき人はほとんどみあたりません。
皆さん、あの嵐のなか頑張って出発したんですね。。。このヤル気、見習わなくてはなりませんが、マネはできません。
自分のグループももう遥か彼方、先に行ってしまったはずですので、とにかく追いつかぬまでも規定のルートを走っていけば、そのうちイベント参加者に合流できるだろうということでペダルを漕ぎ出しました。
何しろ、マラソンの人もほぼ同コースで走っていますから、さすがにマラソン組にはすぐに追いつけるでしょう。
びちょびちょになってしまったコースマップをiphoneのカメラに収めて、これを頼りに進むことにします。
およそ10km地点の東大島駅まで来ました。まだ自転車どころか、マラソン組のランナーも一向に見当たりません。
結局一人寂しく走るいつものサイクリングと同じだな、と気づいたとたん、なんだか急に寂しくなってきました。
最初は少し肌寒かったのでパーカーを羽織っていましたが、少しでもお祭りに参加している気分を味わおう、そして誰か他の参加者に見つけてもらいたいとの一心で上着を脱ぎ、受付でもらったオフィシャルTシャツ姿になって先を急ぐことにします。
なんだか「うさかめ」のウサギになった気分です。
約13km地点、亀戸四丁目まで来ました。こうして証拠写真を残しておかないと、あとでズルしたなどとあらぬ謗りを受けかねません。
十間橋に差し掛かったところで、そういえばここは横十間川とスカイツリーの取り合わせの写真が有名なところだったな、と思い出してパチリ。
本当は「逆さツリー」を収めたかったのですがね。
先を急ぎましょう。
そして、浅草通りを本所吾妻橋あたりに差し掛かったところで、ついにランナー組の最後尾と思われる参加者に遭遇!
スタートから約1時間半、15kmほどの地点でした。
なんでしょう、この地獄に仏を見たかのような安心感とうれしさは。。。
やっとイベントに参加している気分を少し味わえました。一人じゃないんだ!
蔵前橋を渡ったあたりからは、ちらほらとマラソン参加者にも出会えるようになってきました。
さすがに自転車組においつくのは無理そうですが。。。
マラソンコースも道半ば、疲労もたまってきたところでしょう、歩みが滞りがちなマラソン参加者を横目に私は颯爽とかっ飛ばしていきます。見よ、この勇姿を!
私の大好きだった御茶ノ水橋からの風景も、なんとまあ、見るも無残な光景に。
神楽坂に到着して、ここで初めてのエイドステーションにピットインです。
この前にもエイド地点はあったのですが、時間切れでとうに閉鎖されてしまっていたんですよね。
ここはさすがにマラソンランナーたちが大勢集まって休憩したり、談笑したりしています。
ずっと一人で寂しく走ってきた私ですが、この緑色のTシャツさえ着ていればお祭り参加者として認めてもらえます。仲間って、いいですね!
しかし自転車をどこに停めようかとスタッフさんに聞いてみたところ、
「え!?ここはマラソン用のエイドで、自転車さんは来ないはずなんですけど。。。」
と衝撃の回答が。
おかしいなぁ。ちゃんとコースマップどおり来たはずなのに。
なんだか来ちゃいけないところに来たような気がして、また寂しくなってきたので先に進むことにしました。どうもシステムがよくわかりません。
靖国神社に到着。
結局、私にとって心身ともに一番休まるのはタバコステーションなのです。
以前、皇居一周サイクリングのときにも走った千鳥ヶ淵緑道を進みます。
ここから先はわりと馴染みの道ですね。
コースに組み込まれていた、内堀通りのパレスサイクリングコース。
ここなら自転車組にも合流できるかもしれない、と思ったのですが、この日はサイクリングコース自体開催されていませんでした。どうもシステムがよくわかりません。
コースの曲がり角などそこかしこにボランティアのスタッフさんが立って、ルートを教えてくれたり笑顔で手を振ってエールを送ってくれたりします。
しかし基本的に歩道側を向いているので、車道を走る自転車に乗る私にはなかなか気づいてもらえません。
なんだか、また寂しくなってきた。。。
八丁堀の先の中央大橋を渡って、月島方面へ向かいます。
14:40頃、月島エイドに到着。ここでついに自転車組に合流成功!永かったぁ。寂しかったよう。。
多くの参加者は下町きってのグルメスポットである当地でもんじゃ焼きなどを楽しんでいるようです。
私も心惹かれましたが、しかしここでグループリーダーさんの「出発しまーす」の声が。
まだ次のグループもあるので急ぐ必要はないのですが、せっかく合流できたうれしさと、もう仲間からはぐれたくない一心で、リーダーさんのお尻に飛びつきました。
ああ、もんじゃ。。。
そこから先は10人ほどのグループで、ただひたすらリーダーさんのお尻についていく楽チンポタリング。
そう、この一体感!ポタリングも終盤に入って、ようやく人の輪に入ることができた安心感です。
女性のスタッフさんですが、さすがに貧脚の私とは違い、橋を渡るきつめの坂道も何事もないかの用にグイグイ進んでいきます。
後続のメンバーたちはついてこれずに脱落者続出。。。ちょっとサディスティックなリーダーさんですね。私はもう二度と一人ぽっちにはなるまいと必至になってペダルを漕いでついていきます。
そして15:30、ついにゴールイン!!
約45kmの道のりを、4時間半かかって完走いたしました。
マラソンランナーさんたちは、バンザイしながら全身で達成感を表しつつゴールゲートをくぐっていきます。
自転車の私は、まあ、45kmですからね、よく走ったね、くらいでこれといって感動はないのですが。。
ともかく、最初はどうなることかと思いましたがなんとか東京夢舞いポタリング完了です。ここで得た教訓は、「お祭りに参加したければ団体行動を乱すな」ですね。
コースはさほどアップダウンも無く、わかりやすくて走りやすい道をしっかり吟味してあって、なかなか東京の風景を楽しめるいいコースでした。
ルートラボでトレースしてみたので、また今度同じ道を反芻してみましょうかね。
さて帰り道、お腹も空いてきた私が向かった先は。
やはり先ほどの月島のもんじゃがどうしても食べたくなってしまったので。
なかなか上手に焼けました。じゅるる!
■本日の走行記録
・走行距離 53.32km
・走行時間 3時間33分
・最高速度 36.6km/h
・平均速度 14.9m/h
・累積走行距離 2916.6km