加須サイクリングラリーその2 ~北風に抗う苦難の道、その先には
次はさらに東に向かいます。
10箇所の観光スポットを回ることで、ほぼ加須市全域をカバーできちゃうわけですが、なんとも人遣いの荒いイベントですこと。
2. 加須はなさき水上公園
はなさき水上公園は、加須市の東の外れにある公園で、夏にはプールも開いて人気の施設です。
と、ポイントに向かう途中に気になるスポットを見つけたのでちょっと寄り道。
去年の甲子園優勝校、花咲徳栄高校です。
こんなド田舎静かな場所にあったんですねえ。この学び舎から文武両道の立派な若者たちが巣立って行くのかと思うとなんだか胸が熱くなりますね。
加須はなさき公園に到着します。証拠写真はしっかり収めないといけません。
夏場はきっと大勢の家族連れで賑わうのでしょうが、冬場はプールを鮎釣り場として、たくさんの太公望達が釣果を競って静かなバトルを繰り広げておりました。
10. カスリーン公園
次は北上して利根川に向かいます。
戦後間もない昭和22年に関東を襲った雨台風、その大洪水被害の発端となった堤防決壊の場所です。
荒川の堤防はしょっちゅう登りますが、それとは比べ物にならぬほどの巨大な土堤を登るにつけ、災害当時の人々に残した心の傷が如何に深かったかと想いを馳せるわけであります。
登った先にはモニュメントが設置されています。
9. 道の駅おおとね
さあ、ついに利根川までやってきました。
ここからは堤防上の舗装路をひたすら北西に進むのですが、とにかく向かい風が強い!!
終始やむことなく冷たい風が正面からビュウビュウと吹きつけ、前に進むのも困難を極める状況を3kmほど耐え忍びます。
陽も西に傾き始め、先を急ぎたいのに一向に前に進まぬ状況は、肉体的にも精神的にもダメージが大きいです。
道の駅に着きました。営業はしているようですが、人も少なく寂しげでこれといった撮影ポイントも見当たらなかったため、どこの御方か存じ上げぬ銅像の前で証拠写真を収めるにとどめました。
さて、この時点でもう17時ちょっと前です。影は長く伸び、太陽が沈むまであと5センチ、という感じでした。
うーんこれは日没タイムアップかな、諦めて帰ろうかな、と思いました。
しかしこんな最果ての地まで自転車で来るなんて、もしかしたら二度とないかもしれません。今行かなくてじゃあいつ行くの?と私の中の勇者が萎えかけた心を奮い立たせる声を聞きました。
よし、暗くなってもいいからとにかく全部回ってみよう!
私は消えかけた心の炎に再び薪をくべ、力強くペダルを踏み出すのでありました。
また長いから続く。