東京都心・東側名所めぐり~独断と偏見の東京おススメスポット!
ゴールデンウィーク最終日の日曜日もサイクリングです。
今回のお題は、「東京都心・東側名所めぐり」ということにしました。
輪行バッグを手に入れて以来、都心に出かけるのが億劫でなくなったんですよね。
電車をてくてく乗り継いで、スタート地点は本郷通りから。
最初の名所は、湯島聖堂です。
私はかなり以前からこのあたりをうろついているのですが、湯島聖堂を見物するのは初めてです。
真っ黒い壁が重厚ですねぇ。
この近くにはニコライ堂というもう一つの名所もあるのですが、お腹がすいてきたのでパス。
丸の内線と中央線が交差するタイミングをテッチャン風に撮ってみました。
おもしろい風景ではありますが、美しくはありませんねぇ。
逆側、聖橋から御茶ノ水橋方面を眺めます。
神田川を覆うような土台の整備が進んでいます。
神田川は暗渠になってしまうのでしょうか…とても残念です。
ありし日の神田川の姿。
高低差、緑。高いビル、聖橋のアーチ、プラットホーム。
東京でも一番好きな風景の一つだったのですが。
先を急ぎましょう。
秋葉原に到着しました。
昔は家が比較的近いこともあって、この街は私の遊び場の一つでした。
CDコンポ一つ買うために、何時間もこの街を徘徊しましたねぇ。
いまやアニメと萌えの聖地となってしまったようで、あまり興味のないエリアになってしまいました。
万世橋駅跡です。
1943年には休止してしまった駅ですが、レンガ造りの高架が残っています。
当時の駅舎は今の東京駅と同じような意匠のかなり立派なものだったようですね。
いまはレンガのアーチを活かしたお洒落なウォーターフロントのカフェができているようです。
さらに進んで、日本橋へ。
東京の、いや日本を代表するランドマークたるべき場所ではありますが、このとおり首都高に覆われて見るも無残な姿に。
高速道路を地下埋設化しようというプロジェクトもよく噂されるのですが、5000億といわれる工事費のためになかなか手がつけられないでいるようです。
国債でもなんでも発行して、やっちゃえばいいのにねぇ、とは思います。
日本橋に空を!
その日本橋のたもとには、江戸時代の魚河岸の跡を示す碑があります。
いまや単なる通り道でしかないこの地も、かつては沢山の人でわいのわいのと賑わってたんでしょうねぇ。
日本橋の親柱と、それを守る狛犬の姿。
東京市標をかかえていますが、横倒しですね。いいんですかね。
東京駅の八重洲口。
ちょっと前まで、八重洲口といえば京都駅の八条口みたいに、ただでかいだけで殺風景な感じだったのですが、モダンなファサードと庇を与えられて、すっかりおしゃれな雰囲気になってきました。
次の目的地は銀座です。
銀座でちょっとチェックしようと思っていたのが、このティファニービルです。
先日読んだ、建築家・隈研吾の「小さな建築」という本で紹介されていたビルです。
不規則に傾いたガラスのパネルが、建物の表面に不思議なリズムを与え、かつ軽やかさを生み出しています。
ガラスのパネルを良く見ると、大きさの違うハニカムの心材を組み合わせたものをガラスでサンドするようになっています。堅牢かつ軽量性を求めた結果でしょう。こういうハイテクをさりげなく忍ばせる手法はなかなか面白いですね。
隈研吾がこのファサードの設計を請け負ったとき、クライアントの注文は「建物の構造には手を入れないでくれ」だったそうです。
無茶なことを言うものですが、隈研吾の回答がこれです。
ガラスのパネルを可動式のアームで支えることにより、建物の構造はそのままに、この軽やかなファサードを実現しました。
こういう建築、好きか嫌いかで言うと好きではありませんが、面白いですね。
ちょっと進んだところに、パイオニアのショールームが入るビルがありました。
ぐにぃっ、と歪んだ面白い形です。
中のオフィスがどうなってるのか気になりますね。
銀座はことほどかように、建物のデザインがそれぞれ相競うように主張しあう、さながら建築ショールームのような空間で、ちょっと注意してみると面白いです。
新橋方面に進みます。
建築の教科書にも良く出てくる、丹下健三の設計による、静岡新聞のビルです。
なんでも、「メタボリズム」とかいう設計思想を取り入れたとかなんだか。
アイデアは面白いですが、使いにくそうなビルだな、と感じます。
この建築は1967年竣工なのですが、そういえば、先日の皇居一周サイクリングのときに目にした、竹橋のパレスサイドビルも1966年竣工と同時期のもの。
このころは円筒のコアが流行ってたんですかねぇ。
酔っ払いサラリーマンのインタビューでおなじみのSL広場。
さらに南に進みます。
増上寺にやってきました。
私は昔三田・芝・芝浦近辺に住んでいたこともあって、この辺は子供のころの遊びエリアです。
いまや年末の派手なイルミネーション等のイベントでおなじみのモダンなお寺ですが、今見てもよくもまあ都心のまんなかにこんな大きくて立派なお寺があるものだと思います。
その増上寺のすぐ傍に、まったく異質な建物を発見。
ザ・クレッセントという、高級フレンチレストランです。
この建物は1968年に建てられたもので、もとは1947年創業の古美術商のお店だったそうです。
ヴィクトリア朝様式を取り入れた、とのことですが、その割にはアーチは尖塔ではないですし、出窓風の張り出しがあったりとけっこう独自の好みも取り入れられているようです。
その先には芝大門。このあたりは増上寺の門前町として昔から栄えていたようですね。
いまやモノレールの乗り換えターミナルですけど。
今回の都心・東側探訪のゴール、東京タワーまで来ました。
スカイツリーに高さこそ抜かれましたが、私にとって東京のシンボルはいつまでも東京タワーに変わりありません。
さて、本日のポタリングのコースは完走したのですが、カミさんにお土産を買っていくことにします。
東京タワーからちょっと行った先、麻布十番にあるたい焼き屋さん、「浪花家総本店」です。
昔、この近くに勤めていた母親が、仕事帰りのお土産にここのたい焼きをときどき買ってきてくれたものです。
ここのたい焼き、冷めても美味しいんです。
注文してから焼きあがるまでしばらく待ち時間があるので、職人さんの仕事っぷりを拝見。
やっとこみたいな形の金属製の型に溶いた粉を入れて、あんこを乗せ、あとはガタンガチャンとひっくり返して焼いていくのです。
型をひっくり返す職人の軽快な手さばき、吹き上がる火の粉が面白くて、子供のころは夢中になってこの姿を眺めていましたねぇ。
今でも全く変わらぬ仕事っぷりで安心しました。私は未だに、浪花家以外のたいやきはたい焼きとして認めておりません。
たい焼き屋さんのはす向かいには、「おもちゃのコバヤシ」があります。
本当に昔ながらの、ザ・リアルマッコイ・おもちゃ屋さんです。
麻布十番が遊び場だったころは、しょっちゅう入り込んでヨダレをたらしていた店です。いまではこういうただのおもちゃ屋さんってなかなかないと思いますが、こうして生き残っているのを見ると逆に骨董品的価値が生まれてくるのかも知れませんねぇ。
たい焼きが焼きあがったので、ひとまず賞味してみます。
もちろん私は尻尾から食べる派です。
焼きたて、あつあつも美味しいですね。
■本日の走行記録
・走行距離 17.75km
・走行時間 1時間37分
・最高速度 31.1km/h
・平均速度 10.9km/h
・累積走行距離 1991.6km