さきたま火祭り その1
ゴールデンウィークに入ってからというもの、やたらと強風の日がつづいてろくにサイクリングにもいけず悶々と暮らしておりました。
5月4日のこの日、昨晩の大嵐が嘘のように晴れ渡り、まだ吹き返しで風は強めでしたが、これならなんとかなりそう!ということで勇躍サイクリングにでかけることにします。
とはいえ目的地というと特にありません。吉祥寺にお気に入りのラーメンでも食いに行こうかなとぼんやり考えておりましたところ、たまたま聞いていたラジオで「今日は行田市で”さきたま火祭り”があるんです」という声が流れてきました。
火祭り?なんだそりゃ!?と思って調べてみますと、なるほど、なかなか面白そう。花火もあがる。ちょっと遠いけど、これは行ってみなきゃ!ということで早速支度を始めました。
火祭りというだけあって、メインイベントは日が暮れてからになります。目的地の行田市までは約40kmほどありますが、昼過ぎにのんびり出発しました。
以前、鴻巣の免許センターまで行ったときは荒川サイクリングハイウェイを利用したのですが、河川敷の土手上というのは基本的に風が強く、もし風向きが悪かったらキツそうだな、ということで市街地の下道を走っていくことにしました。
川越バイパスをしばらく走った後、南古谷方面に進路をとります。
まだsono1を手に入れていないころ、水上花火で有名な小江戸川越花火大会を見にてくてく歩いた農道です。
うまいこと追い風をとらまえてスイスイ進みます。いい天気ですねぇ。
ほどなくして、伊佐沼に到着。
農業用の人口の溜池だろうな、と思っていたのですが、調べてみたら自然沼だそうです。しかも埼玉県内最大、関東でも2番目のものだというから侮れません。
そういえば明日は端午の節句でしたね。都心ではなかなかこんな立派な鯉のぼりはお目にかかれません。
入間川を渡って、どんどん北のほうへ進みます。この辺から道がかなり怪しくなってきました。
googleアプリのルート検索を「徒歩モード」にしていたら、こんなケモノ道みたいなところを通らされます。
市野川と荒川に挟まれたエリアは広大な麦畑。
明るい日差しの下、誰もいない草原の中を一人スイスイと走っていくのは本当に爽快です。
と思いきや、しばらくすると舗装が途切れて砂利道に。
しかもところどころにできた水溜りには夥しい数のハチだかアブだかがぶんぶんと羽音を響かせて集まっています。
私がおそるおそる水溜りの脇を通ろうとすると、きやつらが襲ってきました。
こりゃたまらん!
ボコボコの道を全速力でパスして何とか逃げおおせました。
くそ、googleマップめ。とんでもない道をナビしやがって…
ハチ溜まりトラップを回避した先には、ヘリの発着場があり、ちょうど一機の小型ヘリが遊覧飛行に飛び立っていきました。
この天気の中、空から街を眺めるのはさぞかし気持ちいいでしょうねぇ。いくらぐらいするんだろ。
さて、いろいろ道に迷ったりしながらも、なんとか鴻巣駅まで到着。
目的地まであともう少しです。
「の」ですか。
確かに「野」以外の何モノでもありませんが、それは…
そして走行約3時間、目的地のさきたま古墳公園に到着です!
「さきたま古墳群」というとあまりなじみはありませんが、あの”ワカタケル大王”の銘がある鉄剣が出土した、「稲荷山古墳」といえば日本史好きにはピーンとくるでしょう。
古事記や日本書紀の神話を、「歴史」に変えた極めて画期的かつ重要な出土品でありまさに国の宝というにふさわしい大発見です。このようなすごいものが我が埼玉から出土するとは実に誇らしいですね。
ちょっと長くなったので、その2に続く。